コロンブスはアフリカへ行く

霊能力者のインチキを暴いても誰かが救われるとは限らない、という事はトリックが教えてくれました。 

第1話

第1話

 

いやー、面白いですねトリック。
アマゾンプライムでまさかの全話好評無料配信中。劇場版まで全部見れます。素晴らしい。

小学生の時?見た以来ですけど、めちゃくちゃ楽しめました。まあ、まだ四話なんですが。


ああいう日本の田舎の村落ってやっぱりちょっと怖いイメージありますけど、、、パナマの村はどんな感じなんですかね。

 

って気になったからって訳でもないんですが。先週末、行ってきました!一泊二日村ツアー!(パッパカパー!)
パナマインディヘナ先住民族)の一部族であるエンベラ族の皆さんが住んでいる

こちらの村

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私の先輩が働いている村なのですが、その先輩が一泊宿泊ツアーを企画してくれました。喜び。

 

これは詳細を省きますが、

・住民の皆さんがダンスで歓迎してくれたり
・山歩きを案内してくれたり
・川で子供達と泳いだり
・昼夜朝ご飯完備美味しい

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といった感じの内容。

サソリが出たのも含めて、盛り沢山のツアーでした。

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パナマ先住民族の中には、観光業を生業にしている方々もいるみたいですが、この村は基本的に観光客が入る場所じゃないので(なんなら普段は立ち入り禁止)

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(No pase: 訳 入っちゃ駄目よん)

 

こう……素朴な感じが実にイイ……っといった風でした。私はもう一回行きたい。


で、こちらが村の三ツ星ホテル

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やっぱり蚊帳が最強。安心感が半端ない。この世の全ての悪いモノから守られている感覚

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こうやって横になりながら、虫の声を聴きつつ山の向こうからやってくる夜明けを眺める……

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もうね、世界観、完全にアレ。

 

アピチャッポン・ウィラーセタクンの「ブンミおじさんの森

ブンミおじさんの森(字幕版)
 

ちなみに私はこれ、今世紀最高の入眠映画だと思っているのでよければ是非どうぞ。
どんな不眠症も一発で解消すると思います。知らんけど。

 

 

それはそれとして、一泊二日のツアーだったので、当然ここで一晩を越した訳です。


すると夜、車座になって村のおじいちゃんおばあちゃんのエンベラ昔話を聞くイベントが発生しました。

 

当然村の中に殆ど光源はないので……
ぼんやり浮かぶ懐中電灯の明かりだけで、虫と犬の声をバックに淡々と話を聞く……

これだけで、もう引くほど良い雰囲気なんですが、内容もめちゃ面白かった訳です。


・村が出来た経緯とか。
・自分達の土地を獲得する為にパナマ政府といかに戦ったかとか。(パナマ先住民族はそれぞれに土地を獲得する為の戦いの歴史がある)
・奥さん(隣にいたおばあちゃん)との馴れ初めとか。
・エンベラとパナマの歴史の事とか。

 

《お爺ちゃん語り(要約)》

~むかーし昔、コロンブスがスペインの女王に金を献上したいと思いました~
~金を探すため、コロンブスはアフリカに旅立ちました~
~でも、航海はとても大変でした~
~色々な苦労をしたコロンブスは、新しいルートを発見しました~
~その途中コロンブスパナマに着きました~
~こうしてパナマにスペイン人達がやってきたのです……


ふむふむ……


なるほど……

 

………ん………??


…………アフリカ??


コロンブスはアフリカに金を探しに行ったんだっけ……??

 

 


それから、この村の人達は熱心なエバンヘリコ(簡単に訳すならプロテスタント)で、大変敬虔なキリスト教徒なのですが。
(日本人の宗教観の話をすると、おばあちゃん達はちょっとマジで落ち込んじゃうので注意が必要なくらい)

スペイン人が来る前のご先祖様は、どんな宗教を信じてたの?と聞くと、

 

あら、スペイン人が来る前から私達はずーっとキリスト教徒よ!という躊躇いのない返事。


私たちは内心、そんなバカな……と思いつつ、曖昧に笑って、夜が更けるまでおじいちゃんおばあちゃんの話を聞きました。

 

 

……もちろん私たちは高校(中学?)で世界史を習ったので、
コロンブスがインドを目指して大西洋航路を発見した事や、「新大陸」(あえてこう書く)にスペイン人がキリスト教(とか病気とか武器とか諸々)を持ち込んだ事を、なんとな~く知っています。
もっと言うなら多分、教科書に載っている事が世界の大部分では真実なんだろうな~と感覚で知っています。

 

でもこう……なんて言うんですかね。

 

歴史って面白いですね。

 

よく、「今、世界で真実だとされているのは勝者の歴史だ!」なーんて言われますけども。

村ツアーでこのエンベラ昔話聞いて、自分初めて、あー歴史って一つじゃないんだなー!って事を実感したんですよね。

 

コロンブスの話も、部族の歴史の話も、
きっとこのお爺ちゃんは、そのお父さんから。お父さんはそのまたお父さんから。そのまたお父さんはそのまたまたお父さんから…………
みたいな感じで聞き伝えてきた話なんですよね。多分。

 

この村の人達にとって、コロンブスはアフリカに行ったんだし、自分たちのキリスト教は先祖代々永久に信じられてきたものなんだなあ。

 

そんでもって例えば、もしこのお爺ちゃんが日記にでもその話を書いたとして、それが1000年後に更級日記~みたいなノリで見つかったとしたら(???)
「歴史に新説?!」なんて感じで世間が賑わっちゃったりしてね。知らんけど。

 

なんかそういうのちょっと面白いよなーとか思ったりした訳です。

 

霊能者のインチキを暴いても誰も救われないトリックじゃないですけど、、、

 

別に外の人間がなんか口を挟む必要もないなー、みたいな。
この村の歴史は、私たちの歴史とは違うんだな、みたいな。
ま、それはそれでいっかー、みたいな。

 

という訳で、、、この村の中でだけはコロンブスはアフリカを目指したってことでひとつ。よろしこ。

 

 

 

 

 

なんつって、この村の人達も普段は普通に洋服着て普通のパナめし食って普通に外の学校に行って、

「まあ、今日の村は観光客用セットだよね!テヘペロ!」

みたいな感じらしいので、どこまでが真実かは神のみぞ知る。ディオス。